もともと、ワーキングプアという言葉はなくとも、昔からそういった人たちは大勢いました。ドヤ街に住む日雇い労働者などは、バブルの頃、景気の良さを背景に、日雇いの仕事をこなし、日当も十分であったために、その日暮らしの生活をしていました。これはこれで一つの生き方であり、別段悪いことはありません。しかし、好景気のときには良いのですが、景気が悪くなれば、真っ先に影響を受けてワーキングプアになるのは彼らのような層だといえるでしょう。
事実、バブル経済も90年以降崩壊し、各企業はコストの削減を余儀なくされます。企業は人件費のカットを始めました。正社員の採用を抑制することによって人員を減らす一方、アルバイトやパート、契約社員の割合を増やし、総人件費の抑制を図ったわけです。人件費の抑制→ワーキングプア増加、というわけです。
一度人件費を抑えたシステムを作ってしまうと、景気回復の如何に関わらず、合理的なコスト圧縮法として、契約社員、パート、アルバイトを企業は引き続き使う、という流れになってしまいます。もちろんこれは、普通の経営者であるならば誰でもそのように考えるでしょう。しかし、皆が同じように考えますので、結局日本全体でみてもそういった流れになってしまいます。日本が資本主義で、企業は利益を追求するものである限り、これはこれで合理的な選択肢だといえますが、同時にワーキングプアの増加につながったわけです。
最初にも述べましたが、ワーキングプアは、しっかりと働いているのです。にも関わらず、このような形で給与が少ないままの生活を余儀なくされるわけです。
ワーキングプア を考える All Rights Reserved. 2007 lastupdate:08/07/23